今は神田伯山の名前を言えば「あれね」と思うのではないでしょうか。高座の上に座り釈台という台を張り扇で「バンバン」と叩きながら語る芸、講談の話です。
7月31日のイベントに浪曲の東家孝太郎さんと共に縄手通りに出演予定のすみれ亭香方さんの講談を聴きに行ってまいりました。
松本高砂通りの源智の井戸の近く、その名も「源智のそば」というお蕎麦屋さんで開かれました。開演ちょっと前に行くと、すでにたくさんの人で溢れていてびっくり。
中に入ると即席の高座が作られています。その脇にはめくりが置かれ、出囃子が聴こえてきます。
本日は「徂徠豆腐」と「佐倉義民伝・甚兵衛の渡し」の二席です。
打ち合わせのために何度かお会いした香方(カナタ)さん。言葉を選ぶように慎重に話す普段の姿とは一変して、声量豊かに侍、豆腐屋、おかみさんと巧みに演じ分けており驚きました。すぐにこれは期待しても大丈夫だと確信しました。渡し舟の渡し守の甚兵衛も味があって、その切ない結末に深みを増していました。
すみれ亭香方さんは松本に移住してきたアマチュア講談師です。講談界の重鎮である神田すみれさんの教えを受け、老人ホームなどで口演されてきたそうです。
蕎麦屋の御主人から「こんな人がいるんだよね〜」と聞いて、そこから今回の出演となりました。人の縁ってものは面白いものです。
すみれ亭香方さんの講談は7月31日、縄手通りで13時から口演です。お楽しみに!
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