松本ジャポニスム初回から続けている沈金のワークショップを先駆けて体験してみました。
漆芸の中でもあまり知られていない技法かと思われますので、ざっくり簡単に説明を。
漆に埋め込んだ綺麗な貝などを研ぎ出したりして装飾する螺鈿細工、漆に金粉などを蒔くことで模様を作る蒔絵などがありますが、漆に直接絵を描けるのが沈金です。
直接絵を描く、といっても漆の塗面に筆や鉛筆で描いてもすぐ取れてしまいます。
どうするかというと、筆の代わりに刃物で描き、金粉などで模様を浮き上がらせるのです。
ではワークショップの様子をどうぞ。
①まずは筆替わりの沈金刀(ちんきんとう)で練習板に直線、曲線を描く練習をします。
描く、とは言いましたが、鉛筆で描くように滑らかではないです。結構コツがありそうで、探りながらやっています。すでにかなり面白いです。
少し慣れたらいよいよ本番です。ツヤツヤの菓子皿に絵を入れていきます。
②先生の持ってきた図案のなかから好きなものを選びます。羽子板の羽根に挑戦。
トレーシングペーパーの裏にキオウという顔料を塗り、菓子皿にトレースします。
③沈金刀で彫っていきます。すでに完成された漆器に刃物をあてるのは緊張します。
④カリカリと彫り進め、何とか終わりました。
ここからは生漆を使うので、先生の作業です。漆かぶれはこわいですからね。
⑤彫ったところが溝になっているので、そこに生漆を塗り込みます。それを拭き取ると溝だけに漆が残ります。接着剤ですね。そこに金粉をのせます。
⑥図案が浮き上がりました。「おお!」となります。
⑦ここから着色していきます。顔料をのせてから優しく拭き取るとカラフルな羽根ができました。
触れられるほど乾くのに一晩くらいかかるそうなので、紙に包んでお持ち帰りです。忘れて触ってしまうと大変なことになるので気をつけて保管しましょう。
もの作りの好きな方は間違いなく楽しめます。是非ご参加ください。
あなたも松本ジャポニスムで沈金作品を作ってみませんか。所要時間は2時間程度。参加費は3500円です。
沈金体験は4月16日松本ジャポニスム、縄手通り東側の漆工芸のブースで当日受付です。
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